• 国の23年度一般会計予算案を見て感じること

    • 増大する社会保障費をどうするのか
    •  内閣と民主党に対する支持率が急速に低下している原因は、党内対立で政策を一本化できない状況が続き、閉塞した社会システムの改革に全く着手されないことにある。菅首相は社民党やたちあがれ日本に閣内、閣外の協力を要請をしたとの報道がされているが、これは「政策原理に基づいて政権運営を行う」という政治の基本原則を無視する単なる「数合わせ」であり看過できないものである。
       政権交代から1年余が経過し、民主党政権の経済・財政政策の破綻は明白で、歳出の組み換えと無駄の洗い出し、埋蔵金で16兆円余の財源を捻出するという主張は不可能と判明した。しかし、子ども手当や所得補償などの歳出は見直しされずに23年度予算が編成され、「選挙民の票を金で買う政策」が継続された。
       日本の財政赤字膨張の原因は、公共事業や公務員給与の増加ではなく、毎年1兆円ずつ増え続け、一般会計歳出の40%弱に達した社会保障関係費が主因である。政党指導者の多くが「政府が歳出の無駄や非効率を徹底的に解消するまで増税や負担増には反対だ」と言うが、団塊の世代が65歳となる2012年からは、毎年2兆円の増加が予想される。給付の削減を否定するなら増税するより他に方法はない。
      「ほとんどの経済問題には複数の解決法があるが、すべての解決法は誰かが経済的なコストを負担することなしには実現しない。しかし、誰もが他の誰かが問題解決に必要な経済的なコストを負って欲しいと望む。(レスター・C・サロー「ゼロサム社会」)」と述べられているように、我々の政治システムは社会の特定階層に負担を押し付けることはできないから、コストは国民が所得や資産、消費などに応じて広く負担するしかないのである。
       政治家の使命とは問題解決の方法を示し、そのコストや負担について国民の多数を説得することにある。国民が何を望んでいるかに背を向け、「たとえ1%になっても辞めない」などと言う菅首相と民主党に国民が愛想を尽かすことは当然である。与野党を問わず、政党指導者各位は「国難解決」のために大胆な社会制度改革の道標を示すべきではないだろうか。
    • 掲載日: 2010年12月27日

 



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