• 菅内閣のガバナンスが問われる

    • 与野党は「政権ごっこ」に訣別を
    •  日本は議院内閣制を採用している。議院内閣制とは、議会を代表して総理が内閣を組織し(憲法68条)、その合議によって「行政各部を指揮監督」(憲法72条)することで、行政府を運営していく仕組みである。民間企業でいえば、総理は“CEO”であり、内閣は“取締役会”であり、各省庁は“事業本部”にあたる。
       CEOの経営方針が見えず、重点投資する事業分野がコロコロ変わり、取締役たちが勝手な発言を社員や顧客の前でするようになったら、企業経営は破綻してしまうから、意思決定や執行の仕組みを確立することは経営者の最低限かつ最重要の責務である。

       ところが、菅内閣のガバナンスはまるでなっていない。総理の指導力は発揮されず、内閣としての一貫した方針も示されていない。消費税増税など重要政策に対する総理の発言が目まぐるしく変わり、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)のように即断すべき政策決定が先送りされ続けている。
       藤井裕久氏(元財務大臣)の官房副長官就任は、内閣官房の指揮命令系統を混乱させるだろうし、与謝野馨氏(元官房長官)の経済・財政担当大臣起用は自民党を硬化させることは必至である。「いくら何でもそこまでは・・・」の通りで、開いた口が塞がらない。
       民主党政権が発足して1年5ヶ月。閣僚が省庁を効果的に統御できていない状況下で、内閣改造が繰り返され、政権交代に伴う政策変更が一向に法律改正案として示されない「口先だけの改革」に国民の支持は得られないばかりか、万が一の場合に一致結束して事に当たることが出来るのかどうか怪しい気がするのである。。
       いよいよ、通常国会の論戦がスタートした。喝采を浴びた「事業仕分け」は、本来、野党が担うべき予算執行の実効性チェックである。税収を上回る巨額の国債発行で2年続けて国家予算を編成した愚行などは断固として阻止し、撤回または修正させるべきである。国会が深刻な機能不全から脱し、与野党が「政権ごっこ」から訣別することを願わずにはいられない。
    • 掲載日: 2011年1月28日

 



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