• 被災住民の救難のためトップの大胆な決断を

    • 東北地方太平洋沖地震から1週間が経過しました
    •  東北地方太平洋沖地震から1週間を迎えた。大津波に見舞われた東北の太平洋沿岸の被害は甚大で、発表された死者・行方不明者は1万5千人を超えたが、震災被害の全容は依然明らかにされないままである。食糧や燃料などの物資不足は解消されず、被災地の救難どころか、福島第1原発の事故が、周辺地域の市民生活や経済活動に重大な影響を及ぼし始めている。
       政府や東京電力は「想定外」を繰り返す。地震の規模を示すマグニチュード9.0は日本国内観測史上最大で、津波は15mに達したと言われる。しかし、水素爆発を「大きな音がして白い煙が上がった」などの担当者の会見は、事実を矮小化する意図があり、結果として事故の範囲を飛躍的に大きくしたように見受けられる。今後、放射能漏れによる環境汚染の程度によっては、民間会社による原子力発電所の稼働は極めて難しい局面が予測され、初動の判断ミスが国家的な危機に発展することを心配する。
       現在、東北5県と周辺地域で約38万人に上る避難者があると言われている。11年前、東京都が三宅島噴火で全島避難を決め、整然と退去した例があるが、震災と原発事故の二重災害により、先行きが全く見えないままの避難生活では、被災者はもちろん、救護にあたる警察官、自衛隊員など救助活動にあたる関係者も疲労困憊してしまうのではないだろうか。想定外の事態の対応には、前例や法令を超える行政トップの大胆な判断が必要で、早急に全都道府県に対する被災者受け入れなどの政府対応を考えるべきだ。また、放射能による環境汚染は水質汚濁防止法や大気汚染防止法、土壌汚染防止法に規定されておらず、今後に予想されるさまざまな事態に対処できないおそれがあり、国会には原子力事故に対する法令の整備を早急に講ずる責任がある。
       私たち一般市民にできることは、奢侈を抑制し、食糧やエネルギーなどを節約するとともに、都道府県などから求められる被災地救援に必要なお金と物資を提供することだと思う。現状では表面化していないが、「欲求が満たされない」ということに慣れていない現代人の精神構造が混乱の要因になりかねず、政府には徹底したリスクマネージメント、言い換えれば優先順位の徹底と必要に応じて非常時法令による規制を求めたい。
    • 掲載日: 2011年3月18日

 



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