• 2015年頭所感

    • 「元亨利貞」
    • 島根県にとって、少子高齢化の進行を食い止め、定住人口の確保を図ることは県政が直面する最大の課題である。昭和30年初に90万人を超えていた島根県の人口は、昨年春に70万人を割った。人口減少の要因は「出生率の低下による若年人口の減少」と「大都市圏への生産年齢人口の移動」で、昭和30年代から昭和50年代前半までは「平均寿命が伸長した老年世代の増加」によって減少のスピードは緩やかであったが、平均寿命の伸びがほぼ停止し、死亡数が出生数を上回る「自然減」が顕著になるにつれ、減少は加速度的となり、種々の対策を講じても克服できない状況はこの50年間、一貫して続いている。   
      昨年、政府は日本の総人口が減少する事態に及んで、人口減少対策を政治課題に掲げ、「少子化対策」や「地方創生」などの政策を立法化し、具体的な取り組みを始めた。島根県の溝口知事は「島根県にとって好機到来」とし、企業や大学・研究機関の地方分散や子育ての社会化に必要な予算の増額に期待を表明したが、国の政策は都市部に集中した人口を地方に移動させるものであり、「大都市圏への生産年齢人口の移動」という社会動態の改善には若干の効果をもたらしても、人口減少の根本的な解決にはならないことは明白である。
      国の人口減少の原因は出生数の減であり、「男女が結婚をし、子を為す」という、ごく当たり前のことを当たり前にできる環境を整備することでしか解決法は無い。20~30才代の健康な男女が交われば子供ができるのは自然で、そうしたことを阻んでいる要因を克服することが、必要とする対策の答えである。過去、島根県に代表される過疎・高齢化に苦しむ地域は、ありとあらゆる定住対策や結婚対策を含む少子化対策などを講じてきたが、人口減少は止まらず、若年男女の未婚率は上昇し、出生数は低下の一途をたどっているのである。
      四書五経の『易経』に「乾は、元いに亨りて貞きに利ろし(けんは、おおいにとおりて ただしきによろし)」とある。その意は「明るく活動的な人物は何事にも通じ、思いを遂げることができる。ただし、そのためには、正しい行為を積み重ねていくことが大切である」と解する。小生も齢58。平成3年に旧平田市議会に参画してから4半世紀近くが経過した。自ら省みて、「常に正しい行為、意見を積み重ねたか」と問えば、未熟ゆえの、思慮分別に欠ける言葉多きを反省する。
       現場に足を運び、事実を知り、「課題と真実を見究める」という姿勢と「和而不流」という処世訓を持って、住む人たち、交わる人たちに寄り添い、現状を良くするために知恵を出し、議論を尽くし、ともに汗する1年にしたいと念ずる次第である。
    • 掲載日: 2015年1月01日

 



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