• 安保関連法案の可決

    • 日本の安全保障にかかわる問題点を洗い出すべきだ
    •  7月15日、衆院平和安全法制特別委員会で安全保障関連法案が可決されました。TVでは、採決に反発する民主党議員がビラを手に大声で委員長の議事進行を妨害するパフォーマンスを繰り広げる様子が繰り返し放映され、新聞各紙は「強行採決」の見出しで法案審議が尽くされたとは言えないとの紙面が目立ちます。しかし、日米安保条約に「国連憲章で定められた集団的自衛権を容認する」と明記され、日本は米軍に基地を提供して、集団的自衛権を行使していることは紛れもない事実であり、安倍首相のコメントに「国民の理解が不十分」とあるのは、「従来の政府見解が間違っていた」とすれば納得できます。今回の法律案の内容は「集団的自衛権行使容認」や「国連部隊への後方支援」などの報道が先行し、共産党や社民党が「戦争法案」と喧伝しているように、国会では、日本が他国を武力行使によって侵略するかのごとき議論が繰り広げられ、国防や安全保障をどうするという根本的な議論よりも枝葉末節を取り出したやり取りに終始している様は残念としか言いようがありません。
       中国の軍事力拡大によって東アジアの情勢は緊張感が高まり、米国の駐留によって守られてきた日本の安全は、いま、中国船の尖閣侵犯や小笠原周辺での違法操業など、明白な脅威事象への対処が必要になっています。自衛隊は法律で国防軍と位置づけられておらず、軍法は未整備のままです。現状では、日本の領海内に他国の軍船が進入した際に自衛隊が重火器によって撃沈させれば、「殺人」等に問われる可能性もあります。国連のPKOなどによる派遣も自衛隊員の安全確保を他国の軍隊に依頼するなど「有事法制の不備をどうするのか」という根本的な議論がなければ、国民の安全保障に対する理解など望むべくもありません。民主党は政権を担った経験を有する政党であり、中国船による尖閣侵犯のまさに当事者であったはずです。衆議院の議決によって安全保障関連法案の審議は参議院に移りますが、政府提案の内容について「どこからどこまでが問題」で「どこからどこまでが必要」なのかを議論の中で明らかにし、日本の安全保障法制の不備についてきちんと対応する国会であってほしいと思います。
    • 掲載日: 2015年7月16日

 



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