• 2016年頭所感

    • 射有似乎君子
    •  平成3年に平田市議会に議席を得て、地方議員となってから4半世紀(25年)が経過し、県議会の生活も14年目を迎える。島根県の人口は減少を続けており、山村、漁村では過疎・高齢化によって集落の存続が危機的な地域も出現しており、政策的な支援を求めている人々に政治の光が当たるよう行動しなくてはと思っている。
       国は「地方創生」として、大都市圏に集中した人や企業などを地方に分散させ、都市部に比べて子育てや居住環境が整っている地方で出生数を増加させたいとする国家戦略を掲げ、地方自治体にその対応方針となる総合戦略の立案を求めた。島根県を含めて県内市町村のほとんどは昭和40年代から継続的に人口定住対策を重点課題に掲げて種々の対策を講じてきたが、人口の大都市圏流失は止まず、今なお、過疎・高齢化は進行し続けている。司法からの要請による緊急避難的措置にしろ、参議院の合区に顕著な人口減少地域に大きな不利益となる対応などの近視眼的な政策の実施は「地方早世」となるおそれがあるだけに、国には法の裏づけのある長期の支援や財源措置を求めたい。
      「丙申」生まれの小生は、本年6回目の年男で還暦。平均年齢が80を超える現在では少し様子が異なるかもしれないが、一昔前なら隠居の年齢である。自らを律する心構えを説く言に「射有似乎君子(射は君子に似たる有り)」とある。矢を射て的をはずした時に「どこに問題があったか」と自省する態度がまさに君子の姿勢であると教えたもので、言外に、不都合なことが起きるとその因を他人のせいにする様をいさめており、老成を意識しながら身を処する年にしたい。


      君子素其位而行,不愿乎其外。素富貴,行乎富貴;素貧賤,行乎貧賤;素夷狄,行乎夷狄;素患難,行乎患難:君子無入而不自得焉。
      在上位不陵下、在下位不援上、正己而不求於人、則無怨。上不怨天、下不尤人故君子居易以俟命。小人行險以徼幸子曰、射有似乎君子。失諸正鵠、反求諸其身。

      (出典『中庸第十四章』)
    • 掲載日: 2016年1月03日

 



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