平成26年島根県議会2月定例会一般質問(3)

  • コミュニティについて

    •  2点目はコミュニティについてであります。
       島根には都会で失われたコミュニティが残っていると言われます。小生もそのことに全く疑いを持たなかったのですが、近年、「本当にそうだろうか」との心配を持つようになりました。町内会、自治会の加入率がどんどん低下し、新興住宅街や市街地周辺の集合住宅では自治会加入の勧誘は難しく、警察官の世帯構成調査を拒否する世帯が増加しつつあると聞きました。学校や幼稚園・保育所に通う子供のある家庭ではPTA活動などを通じて辛うじて地域社会への参加機会があるものの、その範囲は限定的で、地域活動やボランティアにはリタイア世代の顔ばかりが目立ち、若年世代の姿が少ないように感じます。
       ベルギーの古都ブルージュは「世界でいちばんやさしい町」だと言われています。新聞やテレビなどでは何度もその評価を聞いており、是非、一度訪れたいと思っています。実際の状況は確認していませんが、ブルージュは「認知症にやさしい街」だと言われます。住んでいる人一人ひとりが「見守り役」となり、認知症の人が自宅で生活できるようサポートするとともに、福祉や医療のみならず警察や消防に至る行政機関が情報を共有し、「万が一」に備えているというのであります。かつて、日本の田舎はすべての地域がそうであったように思います。しかし、核家族に象徴される世帯分離や都市部、市街地への人口集中という「都市化の進行」に「個人情報保護法の施行」が重なって、従来の地域の結びつき(連帯)が解け、いわゆる都会と変わらない状況が出現しています。東日本大震災後、各地で津波や島根原子力発電所の事故に備えた避難訓練等が実施されていますが、訓練参加者に若年世代の姿はほとんどないように感じます。県内市町村における町内会・自治会の加入の状況や災害等に備えた避難訓練等への住民の参加は実際、どのような状況でしょうか。お伺いいたします。
       今後、自然災害や原発災害などに関する住民周知や避難が必要となる場面が想定されますが、住民相互がその地域に住んでいる人を知らず、また、警察や消防でさえ必ずしも住民情報を把握していないとなれば、万が一の場合、行政は関係住民に勧告や指示を徹底させるために莫大な手間と時間を要するばかりか、要らざる経費を費やすことになります。地域住民を守ることは行政の最大の責務ではありますが、本来、「自分の身は自分で守る」、「自分たちの地域は自分たちが守る」いわゆるSELF HELPが自治の基本です。しかしながら、介護、教育、子育ては言うに及ばず、自然災害発生時の緊急避難や子供のしつけ、道路・河川の草刈りに至るまで、大げさに言えば、箸の上げ下ろしまで行政、行政の大合唱です。行政に打ち出の小槌があるわけではなく、負担をしないまま、どんどん給付を求める傾向は依然として続いており、その結果が、1000兆円を超える借金で、行政依存による社会コストの増大は財政破綻を招くことは必至です。いよいよ、「自助」「共助」「公助」についてきちんとその範囲を明確にする、いわゆる住民と行政の役割分担を図る必要を感じます。また、現在進められつつある地域包括システムの構築、運用の観点からもそのためにも、県、市町村にとって住民自治やコミュニティの再構築が必要で、積極的に住民に対する啓発や具体的な誘導をすべきと考えますが、ご所見をお尋ねします。
       言われている「島根の良さ」は老年社会が辛うじて支えているコミュニティであり、それは、極めて疲弊し、脆弱になっています。このままでは、早晩、山間地域や海岸地域などの過疎地域のコミュニティは崩壊し、地域社会そのものが消滅するでしょう。小生は、過去、何度もこのことを申し上げてきました。山間地域や海岸地域に若年世代を呼び戻し、3世代同居によって一定の世帯収入を確保すれば、地域の担い手を確保した上で、林業や水産業の振興にも有効だと考えます。昨年の本会議で福島県の奧会津地域で取り組まれている編み組み細工の実例を紹介しましたが、四国宇和島のじゃこ天や秋田県横手地域の雑香づくりは地域の集落あげての取り組みに発展しており、島根でも和紙の加工や黒曜石細工など身近な資源を活用した取り組み如何で地域を元気にすることがきっと出きると思います。そのためにも、住んでいる人たちのコミュニティ、共同体意識の醸成は欠くことのできないものであると思うのであります。中山間地域や海岸地域で定住の成功事例となる取り組みを実現するためにも、県は早急に対応方針を示すべきだと考えますが、ご見解をお尋ねします。
  • 溝口善兵衛知事答弁

    • コミュニティーの再構築に向けた取り組みについて
    •  地域のコミュニティーは、地域の連帯感の維持でありますとか防犯、環境の対策、あるいは災害時の避難、救助活動、子どもの見守り、社会教育の場というような点でも大事な役割を果たしております。そして、コミュニティーが機能するためには、女性や若者、子どもなどさまざまな方々が参加して、行政も一緒になって地域について話し合う、これが大事ではないかというふうに考えております。そうしたコミュニティーづくりにつきましては、市町村が大きな役割を果たしております。近年、総合の窓口になるような課も設置しておる市町村もあるわけでありまして、こういうところと一緒になりまして、積極的にコミュニティーづくりに取り組んでいきたいというふうに考えております。
  • 溝口善兵衛知事答弁

    • 中山間地域などで定住の成功事例を実現するための対応方針について
    •  いろんな取り組みが各地でなされております。例えば地域で暮らす高齢者の方々が、伝統的な食品の加工、保存の方法を若い人に教えるとか、あるいは自然災害に対しての対応の仕方、経験などを若い人に教えるとか、あるいは地域でいろんなお祭り、伝統芸能があるわけでありますが、そういうものを若い世代に伝えるというようなことがあるわけでありまして、そういう活動の中にIターン、Uターンの人が加わっていくと、そしてそういう人々が引き継いでいくと、それは非常に大事なことでありまして、Iターン、Uターンの人々においても、そういうことが大変好きだという人も出てきております。
       例えば一例を挙げますと、浜田の南になりますけども旧弥栄村におきましては、Iターンで来られた若い人が長年住んで農業をやって、冬場の仕事がないんでどうするのかっていう中で、地元の人がみそをつくってはどうかということで伝統的なみそのつくり方を教えて、しかも、そのみそがその地域で使われている発酵菌っていいますか、自然につくられるわけでありますけども、それでつくられたみそが大ヒットしまして、東京などでもそれが愛好されるということで大きなビジネスにもなっております。
       そういうことについて、いわゆる古老の方々がお教えをする、それを外から来た若い人が学ぶ、引き継いでいく、それによって地域が元気になると。そうした取り組みを我々も進めるように、そういう情報を発信する、大事な課題でありますので努めてまいりますし、Iターンなんかの場合ですと、3世帯一緒に住むことによってそういうことがさらに孫にも伝わるということになるわけでして、例えば邑南町におきましては集落内に3世代が一緒に住む、同じ家でなくてもいいわけですけども、そういう場合には3世代同居というふうな考え方で、住宅の新築、増改築を助成をするといった制度を設けておりますが、そうしたことも一つの方法ではないかというふうに思います。
  • 西山彰地域振興部長答弁

    • 町内会、自治会への加入状況と、住民の避難訓練等への参加状況について
    •  県内市町村の町内会、自治会の加入状況について各市町村に照会いたしましたところ、17市町村で把握をしておりました総世帯数に対する加入世帯数の割合は、65.03%から100%までございました。
       また、防災訓練への参加状況については、平成25年度に県が実施しました防災訓練と、同じく防災訓練を実施しました12市町村で延べ1万1,948人の参加がありました。

 


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