平成26年6月定例島根県議会一般質問(2)

  • 漁村対策について

    •  県内の漁村の状況についてどのように見立てているのか、お尋ねします。

       農林水産省の統計によると、平成25年の漁業・養殖業の生産量は479万1千㌧で前年に比べて
      1.5%減少したとあるが、県内の海面漁業の漁獲量と、海面養殖業の収穫量、内水面漁業・養殖業
      はどのようになっておりますのか、お尋ねいたします。

       県内漁業の就業形態の特徴と傾向、問題点とその対策についてお尋ねいたします。

       昨秋からの魚価安についての把握と対策はどのように取られていますか。
      また、原油高に対する支援の内容と効果についてもお示し願います。

       島根半島地域の漁村の特徴は、船溜まりとなる漁港の周辺斜面に民家が密集し、地理的条件もあって隣接集落間の往来が難しい地域もあります。従来想定外であった津波や島根原子力発電所の事故を前提とした避難路の確保は、高齢者が多く暮らす漁村地域にとって死活問題でもあります。
      防災上の観点から動線確保を図るためには、道路計画の再検討が必要ですが、どのような取り組みをお考えになりますか。

       対岸地域からの漂着ゴミ対策として国の基金が創設されました。しかし、周知が図られておらず、十分に機能していません。せっかくの善政も、関係住民が全く知らないでは話になりません。もっと、県として、市町村やJF、自治会などと緊密に意志疎通を図っていただきたいと思いますが、現状と改善方法をお示しください。

      東京に行くと隅田川の川下り、大阪では大阪城周辺の遊覧船などが非常に盛況です。特に感じることは、川面にゴミが見あたりません。
      転じて、県内河川、湖はゴミだらけの上に藻の繁茂が目立ちます。先年、琵琶湖地域を視察した折に、川藻などはほとんど1年草だから、実を付ける前に刈り取れば、毎年毎年刈り取らなくても良くなると聞きました。すべての河川が県管理ではありませんが、県内河川の状況は、刈り取る時期が悪いた(後手を踏んでいる見えますが、実態はどのようなもので、どのような対応をされているのか、お尋ねいたします。

      私は、過去、何度も指摘してきましたが、島根県は海面漁業の総漁獲高では、全国7位でありながら、海面養殖の生産高では全国30位で、全体の99.7%が略奪漁業の生産量で、「つくり育てる」「市場のニーズに応じて出荷」という体制整備が図られていません。いったい何時になったら時代の要請に応えた取り組みになるのでしょうか。漁業者が再生産可能な価格で生産するためには、どうしても市場動向に対応する出荷調整施設が必要であり、島根の水産物に高付加価値をつけるためには冷蔵施設のみならず、海面で一時的に生体で確保・畜養する生簀の確保が必要です。また、大きな所得にならなくても、高齢者や家族が副収入になる塩乾加工の取り組みを考えるべきであり、成功事例をつくり拡大する取り組みを強く望みます。

       内水面漁業の漁獲高は、北海道、青森、茨城に次いで全国4位だが、養殖業は40位で、大半を宍道湖のしじみの生産に頼る状況であり、近年の生産量減少がモロに出ている。安定的・継続的に内水面漁業の生産を続けるための戦略立案の必要があると考えるが方向を示してください

       かつて奧出雲町長を務めた岩田一郎氏は「収入無きところに定住なし」として、町が100%出資してする法人を設立し、過疎債などの財政資金を投入した生産投資によって特産開発や雇用の維持を図るなど、全国的な注目を浴びました。海士町の山内道雄町長然りです。漁村の疲弊は著しく、待った
      なしの状況です。出雲市では海岸地域の小中学校がすべて廃校、統合対象となり、この数年で消えていきます。持ってあと、1-2年。再生プランの立案、実行を強く求めます。

  • 溝口善兵衛知事答弁

    • 漁村対策について
    • 県内の漁村の状況について
       一般論として言いますと、漁村は山がちで平地に乏しく、都市へのアクセスに時間がかかる、あるいは台風等々、あるいは土砂崩れ、自然災害の影響も受けやすいということで条件不利地が多く、人口の減少、高齢化も、ほかの地域と比べますと全体として進んでいるということがあります。県内の主要漁村について見ますと、2つのタイプっていいますか、漁業のタイプがあるように思います。大田市の和江でありますとか隠岐の島町西郷等におきましては、まき網漁業、底びき網漁業、定置網漁業などの機関漁業が安定しておるわけでありまして、漁業就業者の減少も緩やかであるということがあります。他方で、島根半島の地域でありますとか、あるいは益田の近辺等におきましては、一本釣りなどの小規模漁業経営体が中心でありまして、漁業就業者数の減少がより顕著であるといった特徴があります。
       こうした中で、漁船は水産資源を供給するということだけでなく、国境監視等、多面的な機能も果たしております。そして、長い海岸線及び離島を有する島根にとりまして、その維持、存続は大変大事なことであるというふうに考えております。いずれにしましても、この島根県の中、離島でありますとか中山間地域でありますとか過疎地域っていうものが多いわけでございます。その中に漁村もあるわけでございまして、そういう中で全体として可能な限りの支援を行う、地域の活性化に県としても最大限の努力をしていきたいというふうに考えております。

      内水面漁業の生産振興について
       島根県の内水面漁業生産量の大部分を占める宍道湖のシジミは、近年、漁獲量が減少しております。県では一昨年、汽水域の専門家から成る宍道湖保全再生協議会を立ち上げ、シジミ資源の変動要因について、さまざまな観点から調査研究を進めております。得られた知見をもとに、覆砂などシジミ資源の回復に有効と考える対策を随時実施してまいります。
       次に、河川における漁業でありますが、重要魚種のアユにつきましても、近年漁獲量減少があります。平成18年に県が天然アユの資源増大を目的としたしまねの鮎づくりプランを策定をしております。県内産種苗の放流、産卵場の整備等を実施してきておりますが、今後もこのような取り組みを推進して、内水面漁業の振興を図っていきたいというふうに考えておるところであります。

      漁村の再生プランの立案、実行について
       県としましては、現在平成24年度から27年度の4年間を対象として、新たな農林水産業、農山漁村活性化計画第2期戦略プランに基づき、特産品の開発や売れる産品づくりにより、漁村の活性化を図る地域プロジェクトを実施しております。具体例としましては、十六島における定置漁業とワカメ養殖業の複合経営化、出雲、隠岐などにおけるワカメやハバノリ養殖の品質向上、作業省力化技術の普及、浜田における沖合底曳網漁業の漁獲物鮮度向上等のいろんな改革があります。
       また、議員御指摘のことでありますけども、町の出資法人が地域振興を主導した事例につきましても、補助事業などを通じ、県も取り組みを後押しをしております。今後も地域の実情や取り組みの状況を踏まえ、漁業や漁業関係者の御意見も十分聞きながら、新たな農林水産業、農山漁村活性化計画に基づく戦略プランについて随時見直しを行い、漁村の活性化に努めていきたいというふうに考えているところであります。
  • 石黒裕規農林水産部長答弁

    • 県内の漁業・漁村をめぐる問題について
    • 平成25年の漁業生産量について
       平成25年の国の漁業・養殖業生産統計調査速報値によりますと、県内の漁業生産量は次のとおりとなっております。まず、海面漁業の漁獲量でございますけれども、13万9,600トンでございまして、前年に比べて14.5%増加となっております。主な漁業種類はまき網漁業でございまして、全体の82%を占めております。次に、海面養殖業の収穫量でございますけれども、400トンで前年に比べて20%の減少となっております。主な養殖対象種はワカメでございまして、全体の50%を占めております。次に、内水面漁業の漁獲量ですけれども、2,091トンで、前年に比べて0.4%増加しております。主な漁獲物はシジミでございまして、全体の95%を占めております。最後に、内水面養殖業の収穫量でございますけれども、17トンでございまして、前年に比べて34.6%の減少となっております。主な養殖対象種はヤマメでございまして、全体の53%を占めております。

      県内漁業の就業形態の特徴と傾向、問題点と対策について
       国の漁業センサスによりますと、県内における漁業就業者は、平成5年に6,101人であったものが平成20年には3,689人ということで、15年間で約4割減少しております。これを自営と雇用とに分けてみますと、自営が3,660人から2,197人、雇用が2,441人から1,492人に減少しておりまして、減少率はほぼ同様のものとなっております。自営漁業について見ますと、65歳以上の就業者が6割以上を占めるなど特に高齢化が進んでおりまして、若手の新規就業者が十分に確保できていないということが問題だと考えております。
       一方で、企業経営体による雇用につきましては、65歳未満の就業者が8割以上となっておりますが、他の産業と比べて厳しい労働環境に見合った賃金条件を確保することが経営上難しいということが問題であるというふうに思っております。このため、県では漁業担い手対策といたしまして、新規着業や漁業経営体への就職を目指す方への研修事業を実施しておりますほか、特に自営漁業につきましては、研修後の定着を促す融資事業や、定着された方に対する債務免除の措置なども実施しているところでございます。さらに、企業経営体につきましては、基幹漁業を中心といたしまして、省エネ、省力化、漁獲物の付加価値向上などによりまして、収益性の向上を図る構造改革プロジェクトを通じまして雇用条件の改善を図っているところでございます。このような担い手対策や漁業経営体の健全化を通じまして、漁業就業者数の減少をできるだけ食いとめるように努めていきたいというふうに考えております。

      魚価安の把握と対策について
       主要魚種の魚価について、県内の産地市場における平均単価の推移を申し上げますと、次のとおりとなっております。今申し上げますのは、県内全体の産地市場をならした数字でございますので、若干、議員が言及になった数字とは違うわけでございますけども、まず、昨年秋の魚価につきまして一昨年の秋と比較をいたしますと、マイワシにつきましては59円から44円、マアジが103円から66円、ブリが102円から107円、ヒラメは1,340円から1,408円、スルメイカは165円から221円と推移しておりまして、多獲性の魚種で下落傾向が見られます。さらに、昨年秋以降の傾向を見てみますと、本年春にはマイワシは65円、マアジが122円、ブリは150円、ヒラメが1,112円、スルメイカは324円となっておりまして、多獲性の魚種の魚価に若干の回復傾向が見られる状況となっております。
       今申し上げましたのは、県内全体の産地市場をならした数字でございますけれども、申し上げましたとおり、このように日々の魚価につきましては需要と供給の関係で変動することがありまして、魚価向上対策につきましては長期的な視点に立って取り組んでいく必要があるというふうに考えております。このため、県といたしましては魚価向上対策といたしまして、1つには、美保関の高鮮度サワラなどの活け〆技術を使った高鮮度化、2つ目には、どんちっちアジなどの脂の乗りを客観的に示す品質の数値化、3つ目には、多獲性魚種であるマアジについてフィレ製造を行うなどの、こういったブランド開発に取り組んできているところでございます。このほか、浜田の沖合底曳網漁業の構造改革プロジェクトにおきましても、漁獲物の鮮度向上による高付加価値化の実証に取り組んでいるところでございます。

  • 石黒裕規農林水産部長答弁

    • 漁業に対する支援施策について
    • 燃油高に対する支援と効果について
       漁業用燃油の高騰に対しまして、国では国と漁業者が基金を積み立てて燃油価格が一定基準を超えた場合に補填金を支払う漁業経営セーフティーネット構築事業、この事業を平成22年度から実施をしております。この事業によりまして、本年度は燃油価格のうち1リットル当たり約15円が補填される仕組みとなっております。
       さらに、国では昨年度の補正予算におきまして、漁業者グループが船底清掃や減速航行等の省燃油活動を行う場合に燃油使用料に応じた支援を行う省燃油活動推進事業という事業を措置しております。この事業によりまして、1リットル当たり7円から10円が漁業者に上乗せ補填されることになります。これらの事業によりまして、漁業者の燃油負担を25%程度軽減する効果があるというふうに考えております。
       また、県といたしましても、今年度から新農林水産振興がんばる地域応援総合事業、いわゆるがんばる事業でございますけれども、これの新たなメニューといたしまして漁業構造改革支援という枠を設けまして、漁業者のコスト削減等の取り組みを支援することとしております。国の事業とあわせまして、漁業者の収益性の向上を図ってまいりたいというふうに考えております。

      市場のニーズに応じた出荷体制の整備について
       まず、養殖についてでございますけれども、島根県沿岸につきましては、冬場の波浪、波が激しく、養殖適地につきましては、隠岐の西郷湾や島前湾、また島根半島の一部の海域に限られるわけでございます。そのような地理的条件の中で、かつてブリやマダイなどの魚類養殖が試みられてきましたけれども、当県の海域、水温が低くて成長が悪いということがございますので、四国や九州など他産地との競合になかなか勝ち残ることができず、現在はほとんど行われてない状況でございます。
       一方で、イワガキやワカメなどの貝類や藻類の養殖につきましては、餌を与える必要がない、比較的狭い湾内でも行うことができる、こういったことから、隠岐や島根半島の浦々で盛んに行われているところでございます。県といたしましても、先ほど知事が御答弁申し上げましたけども、これらの貝類、藻類、ワカメの複合化を進めたり、また養殖産品の品質向上や省力化等の普及、こういったことを通じまして、貝類や藻類の養殖を積極的に支援していきたいというふうに考えております。
       次に、出荷調整についてでございますけれども、長崎県や三重県におきまして、まき網漁業や定置網漁業の漁獲物を生けすに一時蓄養して、市場のニーズに合わせて出荷する取り組みが行われてるというふうに承知をしております。島根県におきましても、過去に浜田におきましてこのような出荷調整が試みられたことがございますけれども、この試みについては、今申し上げるような理由から現在中止されてるというふうに聞いております。1つには、漁場から漁獲物を活力ある状態で運搬するということが困難でございまして、歩どまりが悪いということ、2つ目には、活魚の専用の運搬船、それから活魚の生けす、こういった初期投資が膨大になるということでなかなか採算に合わないと、こういったことが理由であったというふうに聞いております。ただ、いずれにいたしましても、この過去の取り組みからも年数も経過をしているということもございますので、本県の漁業者の方々の意向も十分お聞きし踏まえた上で、先ほど申し上げた長崎県や三重県といった先進地域での成功事例について、よく研究をしてみたいというふうに思っております。

      海岸漂着物対策について
       水産庁の水産多面的機能発揮対策事業ににつきましては、漁業者や地域住民の方が行う漂流物、漂着物処理、また藻場の保全等の取り組みを支援するものでございまして、昨年度以来、JFしまねや市町村に対しまして、本事業の活用を働きかけてきたところでございます。ただ、議員から御指摘がありましたとおり、この事業の成果を十分に達成するためには、広く地域住民の方の参加を得ることが重要であるというふうに認識をしております。このため、今年度につきましては、関係市町村が参集する海岸廃棄物対策地区ブロック会議などの場を通じまして自治会等への周知を図るなど、本事業への地域住民への参加が促進されるように環境生活部を始めとする関係部局、また市町村やJF、そういった関係機関とも連携をいたしまして、広報、周知にさらに努めてまいりたいというふうに考えております。
  • 大國羊一防災部長答弁

    • 島根半島地域の避難動線の確保について
    • 島根半島地域の避難動線の確保について
       島根半島地域にお住まいの方々が津波災害や原発災害のときの避難について御心配されているということは、現地へ行ってみればよくわかるところであります。このため、地形的に避難路の確保が十分でない地域にお住まいの方々の避難については、まず現時点でどのような対策が可能か、地元自治体や住民の方々、関係部局等の意見も聞きながら、一緒になって検討してまいります。
       また、検討した結果、やはり避難路の整備が必要だということになれば、地元自治体や関係部局とともにその実現に向けて考えてまいります。
  • 鴨木朗環境生活部長答弁

    • 海岸漂着物対策について
    • 海岸漂着物対策について
       海岸漂着物の回収処理を行う事業としては、環境省所管で国10分の10負担の補助事業、水産庁所管で国10分の10負担の交付金事業、さらには県単独の交付金で市町村事業の2分の1を支援するもの、以上大きく3つの事業により対策を行っております。
       実際の回収処理の現場では、多くのケースで自治会や漁業者など関係地域の住民の方々に参加、協力いただいており、大きな力となっております。一方、大型で重い漂着物や岩場での作業、医療廃棄物の回収など危険を伴うものなどにつきましては、事業者に業務委託するものもございます。
       そのような中で、住民の方々の理解と協力を得ながら、住民参加型で取り組んでいくためには、御指摘のとおり、関係者の十分な意思疎通が大切であります。このため、県内を7つのブロックに分けまして、市町村や県土整備事務所、水産事務所、保健所を構成員とするブロック会議を開催しており、会議の場では住民参加型で実施する区域と業務委託する区域の仕分けや、回収区域が関係機関で重複しないような事業調整を行っております。現状、至らぬ点もあろうとは思いますが、今後ともさらに庁内の連携を密にするとともに、ブロック会議におきまして住民参加が円滑に進むような意思疎通についての配慮を徹底するなど関係者の一層の意思疎通を促してまいります。
  • 冨樫篤英土木部長答弁

    • 県内の河川、湖の水草対策について
    • 県内の河川、湖の水草対策について
       県内の河川では、松江市の天神川や出雲市の湯谷川などで河川浄化事業やボランティアなどにより、繁茂した水草の刈り取りを実施しています。水草にはオオカナダモのように切れた部分が再生してふえるものや、花を咲かせ種子をつくるもの、多年生のものや一年生のものなど、さまざまな種類がございます。多年生の水草は刈り取ってもまた生えてくるため、繁茂の状況を見ながら毎年刈り取りを行っているのが現状です。昨年7月ごろに湯谷川でヒシが大量繁茂してるのが県内で初めて確認されたため、9月から11月にかけ、出雲市が刈り取りを実施しました。ヒシは7月から9月ごろまで花が咲き、秋に実をつける1年生の水草です。湯谷川ではことしも徐々にヒシが繁茂してきたため、議員御指摘のとおり、実をつける前の7月上旬から8月中旬までに刈り取りを行う予定であり、その効果を来年以降確認してまいります。今後も河川環境保全のため、市と共同して適時適切な水草対策を行ってまいります。
       なお、宍道湖では国土交通省、県、沿岸市の関係機関が連携し、効果的な対応策について現在検討しているところであります。

 


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