平成27年9月定例会一般質問(2)

  • 外国人ワーカーの活用について

    •  県内の事業者が今後も一定の事業規模を維持していくためには、外国人ワーカーの活用は避けて通れないと考えます。従来、県内の繊維や弱電といった職種で、中国や東南アジア系の技術研修生の受け入れが積極的に行われていましたが、近年では、出雲市のセラミックコンデンサーを製造する企業などで、多くの南米からのワーカーが雇用されており、島根労働局の統計資料によると、ブラジル国籍の外国人労働者数は昨年1年間で25%も増加したとあり、市町村学校にポルトガル語を話す子どもたちの教育が求められるなど、新たな課題も出現しています。
      現在、県内で就労する外国人ワーカーの状況はどのようになっておりますでしょうか。国籍、業種別の状況についてお聞かせ下さい。(商工労働部長)

      もとより、日本の義務教育は日本人を対象にしたもので、国内の公立小、中学校の教育は無償とされていますが、外国人の子女に対する教育についてはどのように規定されているでしょうか。特に、今後、県内で就労、定住する外国籍の人たちは大きく増加することが予想されますが、こうした人々に対する教育や住民サービスをどのようにするのかお尋ねいたします。(知事)

       現在、都市部からの企業の誘致に対しては設備投資への財政支援や新規雇用者に対する給付などがありますが、今後、大都市部から企業の製造拠点を人口が減少する島根県に移転させようとしても、島根県で一度に多数の雇用者を確保することは難しく、当然にして、外国人ワーカーの活用、確保は不可欠です。加えて、家事、育児の社会化や少子高齢化の進行による医療、介護のマンパワーを確保するためにも(外国人ワーカーの導入は)必要になると考えます。
      もちろん、(外国人ワーカーの導入には)生活様式の違いや地域社会とのかかわり、治安、生活安全上の問題もクリアーすべき課題で、先進国の例にあるように、良いことばかりではなく、一定のリスクもありますが、地域の維持存続のためには、今から準備、対応を考える必要があるのではないでしょうか。
      島根県には潜在的に、概ね75万から80万人分の社会インフラがありますから、今後は、不要となった公共施設や公営住宅、近年、増加している廃校となった学校の施設の活用を考えてはと思います。
      現在、市町村合併で余剰となった施設や学校は県内にかなり存置していると思いますが、現在、県内でどのくらいの施設があるのか把握されていますか。
      この際、公共施設を再利用して集合住宅や外国人学校などに活用することによって、企業の進出を促すことにはならないでしょうか。(地域振興部長)

      また、先日、山口宇部空港から年間50便のチャーター便の実施が発表され、米子空港でも新たな国際便の運航が検討されるなど、急速に国内地域と成長市場であるアジア地域との交流拡大を図る取り組みが拡大しています。
      国内の人口が低下する中で、成長著しい地域の活力を取り込むことは、我々の豊かさを維持する上で必須の要件です。
      昨年9月に島根県が設置したバンコクの駐在員事務所(インキュべーション施設)を開設して1年が経過しましたが、この間の取り組みの状況と成果、今後の課題についてお尋ねするとともに今後、海外地域との航空路や航路の開拓をどう図るのかお聞かせ願います。(地域振興部長・商工労働部長)
  • 溝口善兵衛知事答弁

    • 外国人労働者に対する教育や住民サービスについて
    •  外国人の子どもには就学の義務はありませんが、国内に住む外国人がその子どもを小中学校に就学させることを希望した場合には、国際人権A規約及び児童の権利に関する条約によりまして、市町村教育委員会はこれを許可し、授業料を徴収しない、あるいは教科書無償給与など、日本の児童生徒と同じ取り扱いをすることとなっております。
       現在、県内の小中学校に、日本語指導が必要な児童生徒のために8名の教員を増員し配置をしております。出雲市に6名、江津市に1名、益田市に1名であります。来年度以降も日本語指導の支援を継続する考えであります。また、日本語指導が必要な児童生徒が在籍する小中学校の教員を対象に、指導法の研修を引き続き実施をしてまいります。
       それから、住民サービス、生活支援でありますが、住民サービス等につきましては、しまね国際センターと連携しまして、中国語、英語、タガログ語による生活相談、防災や日常生活に関する多言語での情報提供、日本語教室に対する支援などを行っております。今後、ポルトガル語などの通訳者が不足している言語について、ボランティアによるサポートなどの充実を図る必要があると考えております。
       外国人ワーカーを受け入れる企業や外国人家族の事情や背景は多様でありますが、今後、外国人の増加も見据え、国や市町村などと一層連携して対応していく考えであります。
  • 鴨木朗地域振興部長答弁

    • 地域活力の維持について
    •  学校の統廃合などによりまして用途廃止された施設は約240カ所あります。このうち、既に再利用されている施設が約170カ所でございます。転用された用途といたしましては、公民館、交流センター、コミュニティーセンターが多く、このほかレンタルオフィス、診療所などがございます。また、再利用を検討中または検討予定のものが約50カ所ございまして、残る約20カ所の施設が解体予定と聞いております。
       次に、外国人を労働力とする企業立地策についてお答えをいたします。
       既に外国人労働者を活用している県内企業の事例もございます。先ほど知事から答弁がございましたように、県内でも、外国語による生活相談、防災情報や生活情報の外国語によるインターネット発信、日本語習得への支援に加えまして、外国人の子どもの教育の面でも小中学校における支援措置が始まっております。すなわち、外国人の労働と定住を受け入れるためのさまざまな課題への対応につきましては、既に実態が先行する中で、必要に迫られ、それぞれの関係先がいわば手探りの状態で具体的な対処を進めている面があるのではないかと思われます。私に対する御質問は、この現状を踏まえ、県の立場から総合調整を図るべきではないかとの御指摘と受けとめております。
       外国人の労働と定住を円滑かつ円満に受け入れるための環境整備のあり方につきましては、県と市町村とが情報を共有しながら率直に意見交換することから検討を始めるやり方が望ましいのではないかと考えております。この意見交換の中では、企業立地策のあり方として、余剰施設や遊休施設を例えば外国人の住居や集会施設などとして活用する可能性につきましても検討課題の一つとなるものと考えます。そのためにも、まずは庁内で関係部局の横断的な意見交換を行うこととしたいと考えております。
  • 鴨木朗地域振興部長答弁

    • 海外との交通ネットワークについて
    •  東南アジアを始めとするアジアの成長力を取り込むためには、こうした地域との人、物の移動手段が求められます。まず、人の移動の面では、県内空港の直行便だけでなく、隣県や国内の主要空港を経由した航空ネットワークを形成する必要がございます。
       県内空港の状況を見ますと、全国でインバウンド需要が高まっております中、出雲空港の国際チャーター便の運航実績は残念ながら伸びておりません。県としては、国際定期航路の開設を目指したステップとして、チャーター便の支援制度による利用促進や旅行会社などへの働きかけなどによりまして、航空需要を掘り起こしてまいります。
       一方、米子空港は、香港の旅行会社との関係を築きながら、平成25年度から香港からの連続チャーター便が運航されております。また、米子空港のソウル便の就航先であります仁川空港は、アジアなどからの乗り継ぎのハブ機能を有しておりますので、引き続き鳥取県と連携して誘客を進めてまいります。
       また、広島空港は、海外7都市との国際定期路線が就航しており、中国地方の拠点空港となっております。このため、広島空港から尾道松江線を利用して島根につなぐ二次交通のあり方につきまして、商工労働部とともに検討を進めてまいります。
       さらに、西日本全体に目を転じますと、福岡空港は海外22都市を結び、アジアの玄関口となっております。出雲福岡線の役割は極めて重要と考えております。このため、ダイヤの改善や増便、機材の大型化が図られますよう、利用促進を図りながら、航空会社との協議調整を進めてまいります。
       次に、航路に関してお答えをいたします。
       浜田港は、韓国コンテナ航路が週1便、ロシアRORO船航路が月1便ないし2便、境港は、韓国コンテナ航路が週4便、中国コンテナ航路が週1便、韓国、ロシアの貨客船航路が週1便運航しております。
       これらの航路の県内企業の利用についてでございますが、航路の頻度、利便性や海上運賃などの要因から、芳しくありません。輸出、輸入を通じて、おおむね4割が神戸港を利用している実態がございます。このため、関係者が、アジアの成長力を取り込むという明確な目的意識を共有した上で、積極的なポートセールスを展開し、浜田港、境港の利用を拡大しながら、航路の一層の充実を図っていくことが求められていると考えております。
  • 安井克久商工労働部長答弁

    • 外国人労働者の現状について
    •  島根県労働局の公表調査によりますと、これは昨年10月末のものでございますが、外国人労働者数は2,441人、平成23年から26年の状況を見ますと2,200人から2,400人程度で推移しております。これを国籍別に見ますと、多い順に、中国が1,123人、次いでブラジルが665人、フィリピンが244人となっております。産業別では、製造業が全体の2分の1ほどで1,157人、次いで卸売業、小売業が97人、教育学習支援業が77人、宿泊業、飲食サービス業が60人、医療福祉が40人などとなっております。
  • 安井克久商工労働部長答弁

    • バンコクの駐在員事務所について
    •  昨年9月以降、バンコクのこの事務所では、現地の法令や法人設立の諸手続の案内や市場動向の調査、あるいは取引のあっせん、商談の設定や商談の支援などを実施しております。これまで製造業18社を始め、卸売、小売業など非製造業を含む26社に対して支援をしております。さらに、オフィスでは、現地政府や現地日系企業とのネットワークづくりなどの環境整備にも取り組んでおります。
       こうしたことによりまして、これまで10社程度の企業が、自社による進出や合弁会社の設立、新規の貿易に向けた動きが出ております。具体的には、出雲市の水環境設備メーカーが、パートナー企業と現在合弁会社の設立手続を進めております。また、山間部の食品製造業が、タイの訪問先に継続的に営業を行い、取引の合意に至っております。また、県東部の製造業ですが、タイの人材を雇用し、島根県内に迎えて本社で教育を行っております。
       今後のオフィスの課題としましては、既に進出した企業や準備中の企業の状況から見ますと、タイでは賃金上昇や転職の繰り返しなどにより人材確保がますます困難となっております。このことが経営を左右する大きな要素となっており、これに対して今後いかに実効的な支援を行うかが課題でございます。また、ことし末にASEAN経済自由化が実現しますが、この影響が急速に進みつつあり、県内企業の中にもタイ周辺の別の国への展開意欲が出てきている事例がございます。これらの企業へ、タイ同様、いかに丁寧に対応していくかも課題であります。
       加えて、観光面ですけれど、近年タイの企業で盛んに行われております日本への社員旅行等の誘客を図るために、この委託企業が持ちます企業情報を観光のほうで別途委託しておりますバンコクの旅行会社と連携して、誘客を図っていきたいと考えております。

 


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