平成28年11月定例県議会一般質問(2)

  • 浜田技術センターの機能移転について

    •  10月は神在月。全国から出雲大社に八百万の神様がお越しになり、神議が終わると、万九千神社で直来の後にお帰りになるとされていますが、出雲風土記には、「佐香郷。都家の正東四里一百六十歩なり。 佐香の河内に百八十神等集い坐して、御厨立て給いて、酒を醸させ給いき。即ち百八十日喜讌して解散坐しき。故、佐香という。」と書かれ、平田にある佐香神社付近の河原で180余人の神様が180日も茣蓙舐め宴会をしたとあり、それ故に日本酒発祥の地とされる佐香神社で、10月13日に例大祭が行われます。
       佐香神社は国税局から濁酒1石の酒造免許が付与されており、神職が仕込んだ濁酒が祭礼の当日参拝者に振舞われ、酒造りの祈願を行った後、杜氏達は、各地の酒蔵で新酒の仕込みに入るのが通例となっています。
       島根県は「出雲杜氏」と「石見杜氏」と呼ばれる酒匠の技能集団があり、今年、島根県杜氏組合は創立100周年を迎えます。
       かつては、中国地方の多くの酒蔵で酒造りにあたった島根県出身の杜氏ですが、雇用形態の変化やコンピューター管理の酒造技術導入等によって、職能集団の頭であった杜氏の業務スタイルは大きく様変わりしつつあります。
       島根県で酒造業を技術支援するのは島根県産業技術センターと浜田技術センターですが、醸造に関わる専門技術(研究)員はわずかで、しかも2カ所に分かれているため、センターに持ち込まれる分析依頼に時間を要し、他県の支援体制に大きく遅れをとる状況となっています。
       県内の酒蔵も名人、職人の技術に頼ってきた従来の酒造方法から科学的な分析データを活用する方法にシフトしつつあり、県も対応方法を再考すべき時期にあると思われます。
       県内の酒蔵は、現在32蔵と認識していますが、酒蔵数の推移(戦前・戦後・昭和・平成)についてお尋ねするとともに、このところ、全国新酒鑑評会の金賞受賞藏が減少してきたように感じますが、金賞受賞蔵の推移についてお聞かせください。(商工労働部長)
       杜氏組合は毎年、先進地域で酒造技術の研修会を実施しており、その折に、酒蔵や醸造技術等に対する行政の支援体制が各県で大きく異なることが話題となりました。金賞受賞蔵を多く輩出している都道府県の支援体制について紹介してください。(商工労働部長)
       以前、産業技術センターと浜田技術センターの統合が検討されたことがあったようですが見送りされ、現在に至っていると聞きます。県の醸造技術を支援するスタッフはきわめて優秀と聞きますが、如何せん人数が少なく、2箇所に分かれているため「宝の持ち腐れだ」と指摘されています。センターの機能強化の観点からも統合してはと思いますが、どのようにお考えになりますか。(知事)
  • 溝口善兵衛知事答弁 

    • 酒造業への支援における産業技術センターと浜田技術センターの統合、機能強化について
    •  酒造業への支援については、専任の研究員を松江市の産業技術センターに1名、その支所であります浜田市の浜田技術センターに1名を配置し、計2名の研究員が中心となって、技術指導、分析試験、人材育成などの支援を行っております。
       県内には、御指摘のように32の酒蔵がありまして、県東部地域に16の蔵、西部地域の15の蔵と、東西同程度の蔵がありますが、このほかに隠岐地域に1つの蔵があるということでございます。こうしたことから、県は東西に長いわけでございますから、いずれにしましても、酒造等に当たる人は2カ所のどちらかにやっぱりいることが便利なんだろうということがありまして、現在の松江、浜田の2つの拠点体制は続けざるを得ないのではないかと考えております。
       商工労働部から報告を受けたところでは、現在、浜田の研究員が年長で松江の研究員が後輩だということでありますが、2人はしょっちゅう会って意見交換をしております。島根の、そういうことで、東西の2つに分かれてますけども、酒造業への支援あるいはデータの分析処理等についても話し合い、調整を行っておるとこでございますが、分析等につきましては補助員などが必要である可能性もあると考えておるとこでございます。
       議員御指摘のとおり、各蔵の酒づくり責任者である杜氏は、専任から、酒蔵の経営者が杜氏を兼ねる蔵元杜氏形態に変わりつつあることや、製造工程の機械化などにより杜氏の技術の伝承が難しくなっておると同時に、いろんな分析をしなければいけないという仕事がふえてるというふうに聞いております。こうした状況を踏まえまして、他県で取り組まれる事例などを参考にしながら、例えば杜氏経験者などの専門家を酒蔵に派遣することによる若手杜氏への技術伝承の支援でありますとか、酒づくりに必要な分析試験などを迅速に行うことができる体制づくりなどの機能強化につきまして、業界の意見などを聞きながら対応を検討していきたいと考えているところであります。
  • 安井克久商工労働部長答弁

    • 県内酒造業の状況について
    •  県内の酒蔵数は、戦前には200を超える蔵がございましたが、戦後、減少し、蔵数は100を切り、平成元年には52の蔵、現在は32の蔵となっております。全国の蔵数全体に占める県内の蔵の割合は、昭和の初期から現在まで2.5%から2%程度となっております。これは、酒蔵の減少は全国と同様の傾向にあるということでございます。
       全国新酒鑑評会での金賞受賞蔵ですが、資料が残る昭和30年以降で見ますと、昭和30年は3つの蔵が金賞を受賞し、その後の昭和の時期にはほぼこの程度の受賞数で推移しております。平成に入りまして、元年に10の酒蔵が受賞して以来、平成12年までは多くの年で10を超える蔵が受賞しております。しかしながら、最近の10年間は、年平均2つの蔵程度にとどまっております。
       この受賞の数を全国の数と比べますと、昭和の時期は、蔵数の割合と同じ程度の2%前後ですが、平成前半のいい時期にはその割合は5%まで上昇し、現在は1%程度ということになっております。
  • 安井克久商工労働部長答弁

    •  金賞受賞蔵を多く輩出している都道府県の支援体制について
    •  今年度の金賞受賞が10を超える県は、東北の4県と栃木、新潟、長野、兵庫の合計8県ですが、これらの県で支援を行う研究員の配置は、最大の秋田県、新潟県では6名、最少の宮城県、兵庫県で2名の体制となっており、平均して4名程度の体制でございます。
       また、これらの県の支援事例としましては、例えば山形県では、鑑評会出品酒の結果データを蔵元から収集して評価の傾向分析を行い、次年度以降の対策を行っている、それから秋田県では、こうじなどの分析に必要な日数を最大で2日にするなどルール化して対応している、兵庫県では、民間の技術者を技術開発指導員として酒蔵へ派遣している、また複数の県で、県の研究機関で酒を試験醸造しノウハウを蓄積している事例などがあります。そのほか、福島県、新潟県では、酒造組合の中に在職者向けの清酒学校があり、科学的な分析だけでなく、伝統的な杜氏の技術や経験の継承も行われております。以上でございます。

 


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