平成30年2月定例会一般質問(1)

  • 総合戦略について

    •  東京一極集中を是正し、人口の地方分散を進める地方創生は、未だ東京圏への人口集中が続いており、このままでは、掛け声だけで終わる可能性が強いと思われます。島根県の総合戦略に基づく政策展開は、長期的な課題と当面する課題が並列的に盛り込まれているため、短期集中的に投入する対策とある程度時間をかけて行う必要がある対策、恒常的に実施しなければならない対策の区別が曖昧になっていると思われます。
       何と言っても、人口対策で最重要となるのは、島根県の長期的な人口減少の要因となっている年少人口を増加させる対策であり、出生率ではなく出生数を増加させるために、未婚若年層の結婚奨励対策を強力に推進する必要があります。決して、独身の男女に結婚を強要するのではなく、結婚して家庭生活を送ることに夢を持てるような社会づくりを行うことが大切であると思います。現行のはっぴぃこーでぃねーたー委嘱を主とする結婚対策では、不十分で、効果は限定的のように感じます。独身男女の結婚を支援するために、できるだけ早期に、二の矢、三の矢を放つ必要があると思いますがいかがでしょうか。(健康福祉部長)
       その上で、結婚した夫婦が子を為し、育児することを支援する対策を打つ必要があると思われます。現在実施されている保育料軽減や育児休業付与等の対策が、結婚後の夫婦が新たに子を為すという動機付けとして作用し、出生数が上昇すれば、効果の発現と言うことになります。本県では結婚している夫婦の子どもの数はすでに2人を相当上回っており、3人に近いと思われますが、本県の育児支援実施前と実施後の状況についてお尋ねするとともに、育児休業取得者に対する休業手当支給には雇用保険の加入が必要でありますが、補助対象事業所の雇用保険加入状況についてお聞かせください。(商工労働部長)  
       人口統計を見ると、今後、島根県の高齢化率は上昇しても、高齢者人口は増加せず、むしろ減少に向かうと予測されています。介護保険によって介護の必要な高齢者への対策は、国がグローバルサービスとして提供していますが、平均寿命100才時代を見すえ、今後は、いかに高齢者の健康を増進させていくかが必要となりますが、元気な高齢者をつくる方策はどのように準備されているでしょうか。(健康福祉部長)
       全県的に人口減少が続く現状では、定年をなくすか延長し、高齢者の社会参画推進や就労の拡大をサポートする政策が必要と考えますが、その対応は十分と言えますでしょうか。(商工労働部長)
       また、核家族によって、世帯構成員が少数となり、介護は介護施設、保育は保育施設という状況が一般的になりましたが、多世代同居を奨励することでかなりの社会的コストが軽減されると思います。近親者の同居や近居を奨励し、新築や改築に対する補助制度がスタートしましたが、これを一歩進めて、県内市町村と協議し、多世代同居をしている人たちに住民税の減税を考慮してはと思いますがいかがでしょうか。(総務部長)
       現実的な問題として、島根県は生産年齢人口の減少に伴う活力低下や産業人材の確保をどうするのかが問われています。1次、2次、3次を問わず、県内の生産現場の生産力を維持しようとすれば、AI、IoTの活用や機械化(ロボットの導入)など設備投資による生産性向上または就業者の技術を向上させる必要があります。県内企業では就業者の絶対数が不足しており、現状は、都会からのUIターンではとてもまかなえず、革命的な技術革新でもない限り、人材確保は外国人労働者の受け入れしか方策はありません。県内企業の多くは、設備投資に必要な資金を融資に依存する以外になく、低利、長期の手厚い制度融資が必要であることは言うまでもありません。ただ、日銀のゼロ金利政策によって企業が求める支援は、金利よりも信用保証の面に対するリクエストが強くなったと感じます。県は新年度から、制度融資の見直しを検討され、島根県信用保証協会でも保証料率の引き下げや限度額の引き上げ等を実施されると伺っておりますが、その内容と県内企業の先端技術導入やAI 、Iotの活用による省力化の取り組み状況について伺います。(商工労働部長)
       平成30年1月の速報値を見ますと、全国で在日外国人は、247万人(うち技能研修生25万人で留学生が29万人)であり、島根県でも着実に外国人労働者が増加しております。縷々申し上げた通り、不足する産業人材の確保を外国人労働者の導入で図ることは必然ですが、現状を見ると、十分な準備がされているとは思えません。属人主義をとる日本では、日系外国人であれば定住できるのであり、不足する地域の担い手や消防団員として活動することも十分可能であると思います。この際、定住外国人を多く受け入れしている国内地域の実状を調査して、今後どのような対応が必要になるのかを検討してはと考えますがいかがでしょうか。(環境生活部長)
       技能実習制度および外国人研修制度は、諸外国の送出し機関・派遣企業から日本に渡航した外国人を実習生・研修生として短期の在留資格を与え、財団法人国際研修協力機構(JITCO)に登録した民間の監理団体・企業等が、実習生または研修生に対し、報酬を伴う技能実習あるいは研修を行う制度で、従前は最長3年間の滞在が可能でした。昨年の技能実習法の成立・公布により、新たな技能研修制度として改組され、在留資格は最長5年間となり、新たな監督機関となる外国人技能実習機構が設置されました。これによって、監理団体・企業等は、国際研修協力機構と外国人技能実習機構の複数の機構に提出する書面の作成等に要する事務処理や経費負担が大きくなり、制度の改変によって中小・零細企業の多くは苦慮する結果となっています。加えて、技能実習生に対する宿舎提供経費などが受け入れ側の責任となり、技能実習生は手取り賃金の高い大都市部に移動する傾向にあることから、県は、早急にこうした外国人研修生の受け入れ(雇用)の問題点を把握した上で、国に改善を求める等の対応を図る必要があると考えますが、いかがでしょうか。(商工労働部長)
       島根県の社会動態をプラスにしていくためには、企業誘致、UIターンの取り組みの強化は極めて大切な問題ですが、近ごろ、都会地の不動産業者による空き家の売買や住宅宿泊事業法の公布を念頭においた市街地の住宅売買がネット上で盛んになっております。島根県の地域が投機の対象などにされないようにするためにも、県と市町村は密接に連携して、企業誘致を進めてほしいと思います。特に、近年、県内の多くの地域で学校が統廃合され、閉校となった校舎の跡地利用が課題となっています。学校は地域社会の中心であり、廃校となった後を生産活動の拠点として活用できれば、地域の活力低下を回復させることができると考えます。小中学校の跡地利用は市町村の範疇として消極的のように見えますが、県の主体的な取り組みを期待したいと思います。(商工労働部長)
  • 松尾紳次総務部長答弁

    • 多世代同居の方への住民税の減税について
    •  多世代同居には、高齢者が安心して暮らせる、また祖父母が子育てをカバーできるなど、さまざまな効果があるほか、介護や保育などの社会的コストの軽減につながる面もございます。国においても、まち・ひと・しごと創生総合戦略の中で、世代間で助け合いながら子どもを育てることができる3世代同居、近居の促進に資する環境づくりの推進がうたわれております。3世代同居、近居を促進するためには、税制改正による優遇措置は一つの有効な手段であることから、全国知事会ではこれを支える地方税の減収補填について要望をしております。本県の県民税、市町村民税のあわせた、いわゆる住民税につきまして、国税調査の統計数値などから試算をいたしますと、3世代同居をしている納税義務者の所得割額は合計で約54億円となります。仮に1割の減免を行うとした場合ですけども、3世代同居の納税義務者お一人年額1万5,500円程度の減免になろうかと思います。また逆に、減収は5億4,000万円ほどになろうかと試算をしております。全国に先駆けた住民税の優遇措置につきましては、先導的でインパクトのある取り組みでございますが、国の減収補填がない中では難しい状況にございます。しかしながら、御提案のございました住民税の優遇措置、これは地方創生を推進していく上で有効な手段になると思います。実現に向け、国に要望をしてまいります。
       
  • 犬丸淳環境生活部長答弁

    • 定住外国人への対応について
    •  県内の外国人住民数は平成29年末で7,689人であり、前年比13%増と過去最高を更新しております。日系ブラジル人を始め労働者として定住している外国人が増加しており、外国人住民が地域社会で果たす役割はますます重要になっております。県はこれまで、しまね国際センター等と連携し、多言語による生活情報の提供や定期的な相談窓口の開設などによる外国人住民のための生活支援を行ってまいりました。これらに加え、来年度は新たな取り組みとして島根の生活情報等を盛り込んだ県独自の日本語学習教材の作成や日本語教室に通うことが困難な外国人住民向けに養成講座を受講したボランティアを派遣して日本語学習を行う事業を始めるなど対応を強化していく予定です。
       一方、外国人住民を多く受け入れている他県の例では、外国人住民を交えた意見交換会の開催や外国人住民が周囲の外国人に日本語や生活ルールなどを教える多文化コンシェルジュ育成講座などがあると聞いております。県としては、先ほど申し上げた取り組みを着実に進めるとともに、今後こうした他県の先進事例も研究し、外国人住民をともに暮らす住民として受け入れていくため、必要となる対応を検討してまいります。以上でございます。
  • 安井克久商工労働部長答弁

    • 技能実習生の受け入れの問題点について
    •  技能実習の適正な実施と技能実習生の保護を図るため、昨年11月に施行された新たな制度においては、送り出し国から実習生を受け入れる管理団体が許可制になるほか、実習生ごとに作成する実習計画が認定制になるなど手続が大きく変わりました。議員御指摘のとおり、この改正により管理団体や実習を行う中小・小規模企業では業務量が大幅にふえるなど負担が生じております。県では、昨年から管理団体等との意見交換を行ってきましたが、その中では、膨大な申請書類等の作成や技能実習生への相談対応、受け入れ企業への支援など、管理業務の増加に苦慮されていると聞いております。今後、受け入れ企業とも意見交換を進め、新たな制度の課題を整理し、どういった支援が必要か協議を進めてまいります。あわせて、地域での課題の共有を図ることを目的に、国が新たに全国8カ所に6月に設置する地域協議会の場も活用して、国に対して改善を要望するなど技能実習制度が円滑に活用されるよう県として支援をしてまいります。
  • 吉川敏彦健康福祉部長答弁

    • 結婚支援について
    •  出生数を増加させるためには出生率を高めるとともに婚姻数の増加を図ることが重要でございます。こうしたことから、県では結婚支援として平成27年度にしまね縁結びサポートセンターを開設し、結婚ボランティアはぴこを活用した出会いの場づくりなど、さまざまな取り組みを行っております。センター開設以後、お見合い等を希望する縁結びサポートセンターへの登録者は大幅に増加しており、これまでのはぴこ等の対応では十分に応えられない状況も生じております。こうしたことから、県では、来年度からコンピューターを活用し、相談者本人がお見合い相手を探すことができるコンピューターマッチングシステムを縁結びサポートセンターに導入し、お見合い等の出会いの場の提供の拡大を図ることといたしました。なお、このシステムに関しましては、鳥取県と連携し、希望者に対しては鳥取県の登録者の検索も可能にする予定でございます。
       また、こうした取り組みに加えまして、独身者の結婚に関する関心を高め、妊娠や出産に関する正しい知識を広めるための啓発事業、出会いの場を提供するための事業など、さまざまな取り組みを進めています。県といたしましては、婚姻数の増加に向け、縁結びサポートセンターの機能充実や、市町村、民間との連携を強化し、結婚を希望する相談者のニーズに応じた多様な支援が可能となるよう、引き続き結婚支援の取り組みの充実に努めてまいります。
  • 安井克久商工労働部長答弁

    • 育児支援の施策の効果について
    •  県では、総合戦略の中で「結婚・出産・子育ての希望をかなえる社会づくり」を図る重点施策として、先ほど健康福祉部長がお答えした結婚支援のほか、待機児童解消に向けた保育所の整備や保育人材の確保、若い子育て世代の経済的負担軽減を図るための保育料軽減、育児休業の取得と復職の支援などによる仕事と子育ての両立支援などを行っております。これらの施策の基本目標としては、合計特殊出生率を掲げており、目標の1.7に対し、平成27年は1.78、28年は1.75という結果でした。また、出生数については、県の統計では、平成27年は5,565人、28年は5,430人、29年は5,143人と減少傾向にあります。一方、仕事と子育ての両立支援として、働いている女性が育児休業等を取得し、復職しやすい職場づくりに取り組む事業所に奨励金を支給することで、その拡大を図っているところです。この事業の実施前と実施後の状況を比較しますと、育児休業給付金の受給者数は、島根労働局の公表によりますと、平成27年度は2,042人、28年度は2,141人で、99人増加しており、奨励金を支給した事業者の雇用保険加入状況については、事業を開始した平成28年度から平成30年1月まで、647の事業所に奨励金を支給しております。このうち631の事業所の従業員が育児休業を取得しており、これらの事業所については、雇用保険の加入状況は確認しておりませんが、産前産後休暇の取得のみで支援した16事業所については、全ての事業所が加入しております。今後、育児休業取得を促進するために、奨励金の支給申請の際に、全事業所の雇用保険加入の有無を確認してまいります。これらの事業は、子育て支援や職場環境の整備を通じて出生の増加と仕事と子育てが両立できる事業所をふやすことを目的としており、その目的に向けて、より効果的に事業が進むよう取り組んでまいります。
  • 吉川敏彦健康福祉部長答弁

    • 元気な高齢者をつくる方策の準備について
    •  平均寿命が伸長していく中で、高齢者の健康をいかに保っていくかは重要なことでございます。まず、健康で高齢期を迎えていただくために、若い世代からの取り組みといたしまして、減塩やバランスのとれた食事などの食生活改善に向けた啓発、高齢期の運動機能の衰えに備えて、体操などのロコモティブシンドローム予防の普及、病気の早期発見のための特定健診やがん検診の受診勧奨、病気になっても重症化を予防する適正な管理のためのかかりつけ医と専門医、または歯科と医科との連携体制の構築などを行っております。今後は、さらに介護予防と健康づくりに一体的に取り組むため、高齢者の身近なところにある通いの場、公民館や集会所でございますが、こういったところにおいて栄養状態やかんだりのみ込んだりする機能を自己チェックすることにより、食べることの大切さを感じてもらったり、運動機能の維持改善に効果のある体操に継続して取り組んでもらうことなどを重点的に推進してまいります。
       また、高齢者がいつまでも生きがいや役割を持って活躍してもらうことが必要であり、そういったことができる地域づくりを目指し、高齢者の地域活動やボランティア活動などの社会参加を促してまいります。
  • 安井克久商工労働部長答弁

    • 高齢者の就労拡大への対応について
    •  高齢者の社会参画の推進につきましては、現在市町村では、地域の高齢者がさまざまな住民サービスの担い手として社会参画することを促進しています。県では、その支援として担い手育成のための研修や市町村への事例の提供などを行っています。
       また、県の社会福祉協議会では、高齢者を中心とした住民が買い物や通院の援助など地域課題の解決に向けた取り組みを行う場合の支援を実施しております。現状では、社会参画する人材が不足している状況にあり、県としても機運の醸成などの一層の取り組みを進めてまいります。
       また、高齢者の就労の拡大につきましては、現在次のとおり取り組んでおります。1つは、平成27年度に松江と浜田にミドル・シニア仕事センターを設置し、おおむね45歳以上の中高年齢者に対し、相談から就職、その後のフォローアップまでを一貫して支援しております。来年度は新たに県内企業の合同説明会を実施するなど支援の充実を図ってまいります。2つ目は、高齢者のスキルなどに応じ、臨時的、短期的な就労の機会を提供しているシルバー人材センターへの支援です。県では、これまでの助成に加え、派遣事業が未実施である離島、中山間地域の市町村に広げるため、助成を拡大することとしております。さらに、企業の人材不足を背景に、介護、小売業、製造業などへの派遣事業が拡大していることから、今後さらに必要な支援を検討してまいります。
  • 安井克久商工労働部長答弁

    • 制度融資の見直しとAI、IoTの活用や企業誘致について
    •  平成30年度の当初予算では、制度融資について、融資利率及び保証料率の引き下げや融資限度額の大幅な拡充などを行ったところです。このうち、設備投資にりようしていただける資金では、一般的な資金の融資利率を、昨年の条件より0.2ポイント引き下げました。これに加え、小規模企業向けの資金については、島根県信用保証協会が独自に保証料を引き下げたほか、1件当たりの融資限度額を引き上げました。また、IT機器などを活用して、生産性や品質の向上を目指す投資などを促進するため、低金利で利用しやすい資金として、まち・ひと・しごと創生資金を創設しました。一方で、県内中小企業でも先端技術やAI、IoTの活用の動きが出てきております。先端技術の導入では、金属加工業での製品検査工程の画像診断装置の導入や建設業でのドローンによる3D測量を用いた重機の無線操縦など、さまざまな分野で取り組みが行われております。また、AI、IoTの活用については、製造現場でのITロボットの導入などを通した工程の見直しによる省力化、生産性の向上にとどまらず、独自の製品やサービス開発の取り組みも行われております。県としては、中小・小規模企業に円滑な資金調達として制度融資を、さらに専門家派遣や助成制度なども活用していただき、AIやIoTなどの新しい技術の導入や設備投資などが一層進むよう支援してまいります。
      また、最近の立地事例では、川本町で小学校跡地に進出した製造業が、地域住民と一体となって公園型工場の設置を目指している事例や、浜田市で閉校した校舎に進出したIT企業が、地域の観光や教育分野でITの活用を進めている事例などがあります。これらの事例では、立地企業にとっては早期に立地でき、初期投資が抑えられるとともに、住民や地元企業と一緒になって地域の発展を目指す取り組みとなっております。県としましては、今後市町村と連携し、校舎跡地の情報を整理し、双方で情報を管理するとともに、企業向けのPR資料を作成してまいります。その上で、来年度は県外での誘致体制を強化しますので、こうした資料をPRツールとして活用し、積極的に企業へ進出を働きかけてまいります。

 


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