• 「NATO」

    • 次期通常国会では有事や次世代の負担について徹底議論を願う
    • 「NATO」と言えば「北大西洋条約機構(North Atlantic Treaty Organization)」でアメリカと欧州周辺29カ国の集団防衛協定のことを想起するが、先日、ある講演会でもう1つの『NATO』について聞いた。それは『No Action, Talk Only』の略で、以前は、東南アジアの新興国やアメリカのシリコンバレーなどで「リスク取らない」「行動しない」「コミットしない」 の3点セットでなかなか行動しない日本企業や日本人を揶揄する言葉として使われ、B2Cビジネスでの出遅れを指すビジネス造語だが、近年は、議論ばかりで有言不実行の日本の政治家を揶揄する言葉として使われるそうである。
       先の総選挙では徹底したメディア戦略で旋風を巻き起こした小池都知事が失速し、野党は60議席に届かない立憲民主党が第1党となり、自民、公明の巨大与党に対峙できるとは思えない状況で召集された特別国会が12月8日に閉会した。衆参の予算委員会では森友学園の国有地売却問題で政府が会計検査院から値引きの根拠が不適切と指摘された。野党は、引き続き、来年の通常国会でも「モリカケ問題」を追及するとしているが、TVや新聞報道の露出が大きい問題を追及することが正義とばかりの国会論議と一連の問題解決に及び腰に見える政府与党の姿勢には「いつまで何をやっているんだ」との怒りさえ覚える。
       付和雷同の『No Action, Talk Only』の「聞かない政治家」や「聞こえない政治家」には、是非、ブラウン管や報道のフィルターから外れた小さな声を拾う努力を願いたい。北朝鮮の核実験や度重なる弾道ミサイル発射は核の脅威が眼前に迫っているということであり、対岸の朝鮮半島有事は絵空事ではないにも関わらず、国会で有事に対する備えについてのまともな議論はなく、いまだに有事の政府、都道府県の具体的な対応方針が示されないことが島根県議会本会議の知事答弁で明らかになった。
       加えて、1000兆円を超える国債残高を抱え、なお団塊の世代が後期高齢者となる2025年以降に激増する医療・介護、年金の給付費問題やなど「待ったなし」の問題が先送りされ、各政党が掲げる政策は耳障りの良い『○○無償化』のオンパレードだ。借金で育児や教育費を無償化したツケは誰が支払うのかを考えてみれば、いかにばかげた政策であるのか自明であり、次期通常国会では「改革」を唱える人たちに「何をどう改革して、どのような国家像を目指すのか」、疲労した社会システムをどう作り変えるのか具体的なロードマップや財源の裏付けを示しての政策提案を期待する。
    • 掲載日: 2017年12月09日

 



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