令和2年9月定例会一般質問(2)

  • VRやリモートワークへの対応について

    •  職員の皆さんに「新型コロナウイルス感染症が収束したら、感染前の日常に戻ると思いますか」と尋ねたところ、答えたほぼ全ての職員が「元には還らない」との見方を示しました。仮に、私たちが日常を取り戻しても、新型インフルエンザなど新たな感染源の出現があれば、同様の事態となることから、災害や事故と同じように「起こる」ことを前提にした「備え」が必要との意識が定着した所以ではないかと思います。
       では、私たちが島根県の良さや強みを生かし、かつ、新しい日常に対応するためには何が必要となるのかを考えてみたいと思います。
       島根県は美しい自然や都会が失ってしまった人と人との結びつき、いわゆる、しっかりとした地域コミュニティがあり、何と言っても新型コロナ対策でいちばんの「3密回避」の日常がありますが、産業基盤が弱く多様な働く場が少ない、大学や試験研究機関など高等教育機関が少ないなどから若者の流出が続き、少子高齢化・過疎化が進行し、人口減少が続いているという現状があります。
       丸山知事は、「島根の強みを生かして若者を引き込み、人口減少に歯止めをかける」とする「島根創生」を基本目標に掲げ、産業の振興と子育ての充実を県政の主軸においた島根創生計画を示されています。
       知事は、昨年度末の新型コロナウイルス感染症の発生をうけて、「島根創生計画の基本は変更しないが、当面はコロナ対策をすべてに優先した県政運営にシフトチェンジする」として、感染防止対策や検査体制の整備、企業の資金繰り対策、観光・交通インフラの支援などに重点を置いた施策を進めていますが、「ウィズコロナ」「アフターコロナ」を見据えて、島根創生計画に「盾」「矛」の施策展開を付加されてはと思い、今般は、コロナ対策に関わるいくつかの問題について、具体的な例を挙げて提案したいと思います。
       スマホの普及、とりわけ、LINEの無料通話サービスは、日常でのテレビ電話やグループでのやり取りを身近なものにしましたが、会社に出社せずに働くSOHOなどで行われていたリモートワークがコロナ感染によって多くの企業で始まり、いま、リモートワークやVRオフィスの取り組みが新しい働き方として急速に普及する状況です。
       リモートワーク導入の必要性は、働き方改革やオリンピックの準備段階から指摘されてきましたが、設備やシステム構築の問題から二の足を踏む企業が少なくない中、コロナウイルスによって導入せざるを得ないケースも増えています。リモートワークはオフィスに出社せずに離れたところで仕事をすることで、必ずしも在宅勤務を言うのではなく、仕事に必要な機密性を担保できる環境であれば、個室型カフェやレンタルオフィス、屋外でも可能ですが、県内のリモートワークの状況をどのように把握していますか。(知事)
       リモートワークには「オフィス維持コストの削減」「オフィス省力化による環境保護への寄与」「通勤コストの削減」「育休/介護離職の防止」などのメリットがあり、特に、ワークライフバランスの実現が最大のメリットですが、「ネット環境の遮断によって連携不可となるリスクがある」「WiFi環境に強く依存している」「同居家族に負担がかかるケースがある」「一人で仕事をしていて孤独感に襲われる」などのデメリットがあり、こうしたデメリットを解消できるアイデアとして、注目されとぃるのがVRを使ったバーチャルオフィスです。
       VRオフィスは、その名の通りVR空間上にオフィスを構えることで、ログインして自分のアバターでVRオフィスに出勤します。リモートワークではチャットツールやテレビ電話を使用して顔を合わせていないスタッフと連絡を取り合いますが、VRオフィスでは実際のオフィスのように、適当な場所で数人が集まって会話をすることも可能だそうです。
       国内では5G(第5世代移動通信システム)サービスが順次スタートし、今後ますます高解像度の動画配信や超多数同時接続が可能になってきますが、リモートワークやVRオフィスなどとの組み合わせで大都会に集中している企業の地方分散や従事者の職住分離を拡大させると考えるのが自然ですが、今後の県の取り組みはどのように進展していくのでしょうか。(知事)
       VRとAR、MR、SRなどの用語を耳にしますが、今後もこれらの発達により、仮想現実だけではなく、現実そのものが拡張、活性化する可能性があります。コンピューターによって生成された今までにない環境が、エンターテイメントからビジネス向けに急速に拡張しており、島根県は早急にリモートワークの普及や受け入れのためのオフィスや住居の確保をはじめ超高速、大容量の通信環境の整備、産業分野のみならず医療、福祉、介護、教育などすべての分野であり様を検討しなければならないと思います。
       県庁職員の働き方はもちろん、本庁、出先のあり方、大学の授業のみならず小、中、高校の授業や登校に至るまで、「リモートワーク」に対する対応をどのようにするのか質します。(知事)
  • 丸山達也知事答弁

    • リモートワークの進展にかかる県の取組について
    •  議員から御紹介いただきましたとおり、社員が働く場所を限定しないような働き方が技術開発や基盤整備とともに進めば、企業の事業活動や社員が一つの拠点に集約されている必要も乏しくなりますので、本社機能などの一部について地方への分散を促す取組や、社員に自ら働くエリアとして島根県を選んでもらうという取組も必要となります。
       全国の中でリモートワークで働く場所としてこの島根を選んでもらうためには、リモートワークがストレスなく行える高速通信網の整備やセキュリティーが確保されたオフィスなどの整備、また県内での働きやすさ、また仕事以外の暮らしやすさを伝えていくことが必要であります。このため、県内の拠点の設置、運営コストの低さや働きやすさ、暮らしやすさなどの優位性を積極的にPRするとともに、今年度創設しました市町村所有の遊休施設を貸しオフィス等として改修する際の支援制度や、今議会に提案しております県外の方が島根でテレワークをする際の支援制度などによりまして、企業の地方分散や社員の働く場所として島根を選んでいただけるよう取り組んでまいりたいと考えております。今後、人口減に歯止めをかけるためにも、こうした技術の進化や社会経済活動の変化に対応した取組を進めてまいりたいというふうに考えております。
  • 丸山達也知事答弁

    • 県内のリモートワークの現状について
    •  民間調査会社によります今年7月時点の調査では、リモートワークを実施したことがある県内企業は33.3%でありましたが、そのうちリモートワークを続けている企業については11.6%となっております。このリモートワークを実施している県内企業や商工団体から実施状況について聞き取りを行ったところ、IT企業では導入が進んでいるが、製造業では導入が難しいと受け止められていること、リモートワークを導入している企業においても、実施している社員の割合は3割程度となっていること、そしてリモートワークを実施されている社員については自宅でのリモートワークの場合が多く、自宅外のレンタルオフィスなどを利用されてる社員は少ないことなどの状況がわかったとこであります。また、県外企業の社員が県内で企業が借りておられるサテライトオフィスからリモートワークをしているような事例も見られます。
       議員から御説明があったとおり、リモートワークにつきましては企業側のコスト削減や企業内での感染発生時の業務継続の安定性、育児や介護による離職防止など、企業側、また従業員側双方にメリットがあるものであります。
       一方で、県内企業においては自家用車での通勤が多く、通勤負担や3密回避の必要性が大都市に比べて比較的小さいこと、建設業や医療福祉などリモートワークになじみにくい業種の従業員の割合が全国に比べて高いこと、小規模事業者が多く、人員や資金などの面から環境整備が難しいことなどから、まだリモートワークの定着には至っていないものというふうに受け止めております。
  • 丸山達也知事答弁

    • 県庁や教育施設などのリモートワークの対応について
    •  リモートワークなどの勤務形態や新しい生活様式は、今後ワクチン、治療薬の開発が進み、その普及も進み、この新型コロナが通常の感染症というような状況になりますと、コロナ以前の姿に戻るものと、引き続き受け入れられていく、継続していくものに分かれるというふうに考えておりますので、これらを、このいずれに当たるかをしっかりと見極めることが必要だというふうに考えております。
       先ほど県内の状況についてお答えいたしましたが、内閣府が今年6月に公表しました全国調査では、全国で3割以上の方々がテレワークを経験し、地方移住や副業、ワーク・ライフ・バランスの充実に対する関心の高まりが見られるという報告がなされております。これは、リモートワークに関する企業の取組の進展とともに、働く側の国民の方々の意識、行動が変化している表れだというふうに思っております。現時点ではアフターコロナの姿がどういうふうになるかということを確定的に見通すことはできませんけれども、リモートワークが幅広く継続、定着するのであれば、これから社会に出られる多くの若者は、こうした幅のある働き方ができる就職先を選んだり、住む場所の選択肢が広がると考えられます。
       小中学校や高校では、コロナ対策のための分散登校、遠隔授業の対応を契機として、情報通信技術の活用が進みつつあるところであります。今後はVR、仮想現実やAR、拡張現実などの応用、実用化が教育の現場で進むことが予想されます。こうした先端技術の活用に当たりましては、子どもたちが実際の現実と仮想現実の違いを理解できているかといった配慮を行いながら、その子どもさん方の発達段階を見極めて、そういった段階に応じたこの導入、活用をしていく必要があるというふうに考えてるとこであります。
       大学につきましても、遠隔授業が進みますと、究極の姿というのは、居住地にかかわらず授業を受けることができるということも想定されます。それを前提といたしますと、県外の大学に入学をする学生は必ずしも県外に出る必要がない、また逆の見方ですけども、県内の大学に入学を希望する学生も必ずしも県内にいる必要がないといった状況も考えられます。ただ一方で、これは小中高含めてでありますけども、教育という場におきましては、児童生徒、学生、同級生同士、年の近い生徒同士が交流し切磋琢磨する、また、教員と直接触れ合うといったことを通じて得られる教育上の効果は極めて大きいわけでありますので、完全に遠隔授業に切り替わることは現実的ではないだろうというふうに思ってるとこであります。
       また、県庁におきましても、本庁、中央機関、市町村などとの間でテレビ会議が日常的に活用されるようになっております。県土が広いこの島根県におきまして、県西部また隠岐地域の皆さんにとっては、これまで苦労されていたことが解消されつつあるというふうに思っております。また、県外といいますか、各省庁が開催する全国会議、また、私も参加いたします全国知事会議などでも、東京などに集まるのではなく、他の団体とテレビ会議で意見交換をするなど、県行政の内外の仕事の仕方が変わり始めているというところであります。県庁をはじめ各事業所での働き方や組織のありようがこのウイズコロナからアフターコロナを含めて対応できるようにすることが大事でありますので、子どもさん方にもそういう社会に対応できる力を身につけてもらうという必要があるというふうに思っております。今後、リモートワークが日本全体、また島根県内においてどのような業種、どのような職種で普及、定着していくのかということをよく注視し、その状況を踏まえた対応を進めてまいりたいというふうに考えております。

 


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