令和3年11月議会一般質問(1)

  • 国勢調査の結果に対する所見について

    •  群馬県高崎市の郊外にある「スーパーまるおか」は、ナショナルブランドを一切取り扱わず、おいしくて体に優しい商品を相応の価格で販売し、145坪の店舗で10億円を超える年商をあげています。大型量販店が安さを強調する中で、高品質で安全な商品を求めて地方都市にありながら近隣はもとより他県からの来店者が絶えないとのことです。「田舎では高いものは売れない」と言う既成概念を変え、「高くても質の良いもの、おいしくて体に良いものを売る」というコンセプトで店舗づくりをした結果が現在の状況を創り出したのだそうです。
      県内でも全国展開をしている大型量販店やコンビニチェーンがロードサイドに立地をしていますが、コメの生産価格が1kgあたり250円前後のコメでつくられたおにぎりが100円を超える価格で売られている様を何とも情けない思いがしてきましたが、コロナ禍で大型店から中小のスーパー、小売店にお客さんが移動しつつあります。今までは、大きな樹木の陰に隠れていた小さな木々に光が当たり、取り組み次第によっては小が大を凌駕する大きなチャンスが到来したのではないかと思います。
      「スーパーまるおか」の経営者は、中小事業者がチャンスをつかめないのは「大手の物まね」をしているからで、しっかりとしたコンセプト、ポリシーを持って、顧客との信頼関係ができるまで粘り強く辛抱をすることだと述べていますが、もう一つは商品を供給する、とりわけ、スーパーの生命線である生鮮品である農林水産物の生産者の信頼を得て「良いものを供給していただくためにはそれなりの価格で仕入れる」という姿勢を持ち続けることが何よりも大切だと述べています。
      島根には良いものがたくさんあります。農林水産物で言えば、清浄な環境で育まれた安全で、質の高い、おいしいものが、必ずしも相応の価格で取引をされていない実態を残念に思います。美味しまね認証や有機JAS認証、しまね定置もんなどは10年を超える取り組みですが、必ずしも生産価格に跳ね返っているとは言えませんが、「島根ブランドは安全で、品質が良くて、おいしい」と消費者の皆さんの評価が得られるよう粘り強い取り組みを期待するところです。
      小生は、さきの定例会でSDGsを取り上げました。効率や利益優先の「大量仕入れ、フルオートメーション、大量生産、大量販売、大量広告、大量消費」が『過剰』を生み出しその結果が生活習慣病の「大量病人、大量投薬」の連鎖を生じさせているのであり、コロナ禍は、こうした世の中の流れに大きな警鐘を与えており、海外からの供給不足による鶏肉や豚肉の値上がりは、チェーン展開の危うさを示しています。
      昭和年代には過疎法だけであった地域支援は平成年代に中山間の直接支払制度や農地の多面的機能支払い制度、国境離島特措法などが加わり、令和に入って森林環境税や人口急減地域特定地域づくり推進法などによる取り組みが始まりました。
      コロナ禍は人間の生存には一定の距離を保つことを求めており、従前から取り組まれてきた『過疎対策』から『過密の解消対策』として人口の地域移動を促進する政策への転換を求めるものであり、少なからず、受け入れ側となる私たちの意識も変えていく必要性を感じるところです。
      以下、こうした視点に立って通告した事項について執行部の見解を求めたいと思います。
       はじめに、国勢調査の結果に対する所見についてであります。
      11月30日、総務省は第21回目となる令和2年国勢調査の人口等基本集計の結果が発表しました。国勢調査は、世帯員に関する事項で氏名、男女の別、出生の年月、世帯主との続き柄、配偶の関係、国籍、現在の住居における居住期間、5年前の住居の所在地、在学・卒業等教育の状況、就業状態、所属の事業所の名称及び事業の種類、仕事の種類、従業上の地位、従業地又は通学地および従業地又は通学地までの利用交通手段の15項目と世帯に関する事項で世帯の種類、世帯員の数、住居の種類および住宅の建て方の4項目の合計19項目に及ぶ日本国内に居住する外国人を含むすべての定住者を対象にした調査であります。
      今回明らかにされたのは定住人口に関わる分野で、今後、移動人口の男女・年齢等集計が2022年2月に、就業状態等基本集計が2022年5月、従業地・通学地集計が2022年7月、移動人口の就業状態等集計が2022年8月にそれぞれ公表され、全容が明らかになります。国勢調査の結果を将来的な定住対策や就業者や地域交通の確保に活用するには社会動態等の詳細が明らかになる集計結果の公表に俟つことになりますが、まず、初めに、(1)今回の人口等基本集計の公表をうけ、どのような所感をお持ちになったのか知事にお尋ねいたします。(知事)
      今回の公表により、早速、衆議院の小選挙区の改定や地方交付税の交付算定の変更が行われることになりますが、(2)人口等基本集計の確定に伴い、島根県および県内市町村に交付される地方交付税(普通交付税)の算定額にどのような変化が生ずると見込んでいるのかお尋ねします。(総務部長)
      報道によると、衆議院の小選挙区は、東京都が5、神奈川県が2、埼玉、千葉、愛知の3県が各1増え、宮城、福島、新潟、滋賀、和歌山、岡山、広島、山口、愛媛、長崎の各県は1つずつ少なくなるとのことで、289人の定数の内東京、神奈川、埼玉、千葉の1都3県で総定数の4分の1を超える80人を占めることになります。
      中国地方は比例の議席を合わせて4議席の減となるようであり、参議院の選挙では、現行憲法の下では「法の下の平等に反する」として、選挙区選挙で都道府県ごとの選挙区が維持できず、前回の選挙からは島根県・鳥取県を含む4県で隣県を合区した選挙区選挙が実施されました。
      もともと参議院は都道府県代表を選ぶ選挙区選挙と職能代表を選ぶ全国区選挙で選出区分されていましたが、全国区が政党を選ぶ比例代表制となったことで衆議院と同様の選出方法となってしまったのであります。本来、衆参の2院制をとるのであれば、人口を基本区分にして、内閣の首班政党を選ぶ衆議院と広域自治体として機能している都道府県や職能代表を選ぶ参議院の選出区分を憲法に明記すべきであり、合区の救済措置として採用されている『比例特例枠』は急場の弥縫策でしかなく、断じて、いつまでもこれを容認するわけには行きません。首都圏への人口集中という現状をうけて、(3)今後、合区選挙区が増加することは必至であり、小生も議員活動や所属政党を通じて働きかけをしたいと考えますが、知事は合区が取りざたされている県の知事と協調し、今まで以上に合区解消の旗を振っていただきたいと思いますが、所見をお尋ねいたします。(知事)
      また、さきの衆議院選挙において比例中国ブロックで当選した高階恵美子議員が自民党島根県連所属となり、近く松江市に事務所を開設する見込みとなりました。高階議員は厚労副大臣などを歴任した医療・看護問題のスペシャリストであり、今後は島根県に貢献したいと述べており、近く来県し、知事にも挨拶を行う機会を持ちたいと聞いておりますので、何とぞ、島根県選出国会議員同様、格別のご高誼をいただくようお願い申し上げる次第です。
  • 丸山達也知事答弁

    • 国勢調査の結果に対する所見について
    •  総務省が公表しました令和2年国勢調査の結果によりますと、令和2年10月1日現在における県人口は67万1,126人でありまして、前回調査、平成27年から2万3,226人、率にして3.3%の減となっております。年齢構成を見てみますと、高齢化率が高く、15歳未満の人口の割合が低いという年齢構成の偏りがあるために、当面は自然減の影響を受けて人口減少が続かざるを得ないというふうに見込んでおります。
       一方で、この10年間の年齢構成の増減率を見てみますと、65歳以上人口は平成22年から27年にかけて8.2%の増、平成27年から令和2年にかけては2.3%の増で、5.9ポイント低下をいたしております。その結果、高齢化率とその全国順位は、平成22年が29.1%で全国2位、27年が32.3%で全国3位、令和2年が34.2%で全国順位が4位でありまして、高齢化率自体は上昇いたしておりますけれども、全国的な順位というのは下がっているという状況にございます。
       また、15歳未満の人口は、平成22年から27年にかけて5.9%の減であったのに対しまして、平成27年から令和2年では5.7%の減で、0.2ポイント改善をいたしております。その結果、15歳未満の人口の割合、そしてその全国順位は、平成22年が12.9%で35位、27年が12.5%で27位、令和2年が12.2%で16位でありまして、減少割合は微減にとどまり、令和2年の全国平均11.9%を0.3ポイント上回って、全国順位は27位から16位に上昇してるとこであります。
       この大きな要因としては、合計特殊出生率が人口維持水準2.07には及ばないものの、近年1.7前後で推移をし、全国でも上位を維持していることが考えられます。これは、職場と住まいが近い、いわゆる職住接近や3世代同居、祖父母近居など身近な支援を受けやすい生活環境があることや、県また市町村が定住対策、子育て環境の整備などに取り組んできた成果が貢献しているというふうに考えております。
       今後公表される調査結果を含めて最新のデータを調査、分析した上で、社会情勢、県民ニーズの変化を見極めながら、人口減少に打ち勝ち、笑顔で暮らせる島根の実現に向けて全力で取り組んでまいる考えであります。
  • 丸山達也知事答弁

    • 合区解消に向けた働きかけについて
    •  合区解消のためには、地方創生、人口減少対策など国政の重要課題に解決に当たって、地方の実情を届ける都道府県単位による代表が選出されていることが不可欠であるという認識を今まで以上に国会、国民に持っていただく必要がございます。
       これまで、国会の場で合区解消の議論が進むように、全国知事会の一員として7月30日及び8月27日に参議院議長などに合区解消の要請を行いました。さらに、中国地方知事会、中四国サミットにおいて共同アピールを採択し、参議院議長をはじめ関係省庁、国会議員に提出をしたとこであります。今後も、合区対象県と共に、このように全国知事会などを通じて国会議員の方々や各政党への働きかけを行ってまいります。また、国会における今回の国勢調査を踏まえた選挙区と定数の見直しの進展を見ながら、今後合区対象となる可能性のある他県の意向も確認した上で、連携して取り組んでまいりたいと考えております。
       また、合区の根本原因は、インフラ整備等が遅れた地方の人口減少、人口流出が続いていることであります。選挙制度以前の問題として、地方への財源確保、人口減少対策の強化などを関係国会議員の方々に現状以上に頑張っていただくということが欠かせないというふうに考えているとこでございます。

  • 山口研悟総務部長答弁

    • 地方交付税の見込みについて
    •  地方交付税の算定に当たりましては、直近の国勢調査の結果を基に算定されており、令和2年度は平成27年の国勢調査結果を基に算定されました。令和3年度は、6月に公表された令和2年国勢調査の全国速報値に基づく人口を基に算定をしており、人口の減による影響額は県分で3.6億円、市町村分で1.8億円の減となっております。
       なお、65歳以上人口、75歳以上人口及び世帯数を用いる算定は令和4年度の算定から反映されることになっており、令和3年度の算定には反映されていません。先般公表された令和2年国勢調査の人口等基本集計の結果に基づき、人口確定値に置き換えた上で65歳以上人口、75歳以上人口及び世帯数を機械的に令和3年度の算定に当てはめますと、高齢者人口を測定単位とした高齢者保健福祉費を中心に需要が増となり、県分で5.7億円、市町村分で6.4億円の増となることが見込まれます。
       一方で、算定に当たって用いられる補正係数、また単位費用につきましては来年度の算定に向けて見直しが行われることから、最終的な地方交付税の算定額がどうなるか現時点で見込むのは難しいと考えております。

 


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